ステージ4:大会最長のロングステージをトラック部門総合12位で走破 累積順位を総合20位に浮上
2022年1月6日
No. PD22-04
快調にロングSSを終えた菅原照仁
リヤドのビバークに入るHINO600シリーズ
1月5日、ステージ4の行程はアル・カイシュマ~リヤド。南下して首都リヤドへ到達するルートで今大会最長となる464.76㎞のSS(競技区間)が行われた。ハイブリッドシステムを搭載したHINO600シリーズでトラック部門に参戦している日野チームスガワラの菅原照仁/染宮弘和/望月裕司(日野自動車社員)組は順調に走り切って同部門総合12位でゴール。この結果により5日までの累積順位を総合20位へと浮上させた。
SSはアル・カイシュマからリエゾン(移動区間)で99.5㎞移動した台地からスタート。路面は前半部分がスピードに乗れる堅いグラベルで、幅の広いエリアに入り乱れている複数のワダチを指示されたカップ(方位)に沿って乗り換えながら進む。その後それほど難易度は高くないが砂丘も何度か登場した。最後は枯れ川の底を走ってゴールに到着。前半部分のナビゲーションは複雑で、ワダチを越える際のショックも大きい。ハイスピードだけにリスキーなステージだった。
日野チームスガワラのHINO600シリーズは前日のビバークで、荷台にフローティングマウントされているキャパシタケースの振動を抑える改良を実施。約250㎏の重量物が揺れることによって生じる、操縦安定性への影響を大幅に軽減した。ハイブリッドシステムのシャットダウンも制御系の見直しで解消したことでHINO600シリーズはこのSSを快走。無事リヤド近郊のゴールに到着した。
菅原照仁
今日はキャパシタケースの揺れが相当抑えられたので、だいぶペースを上げられました。まだ改良の余地はありますが、ハイブリッドにエラーが出るトラブルも解消され、明るい兆しが見えてきたように思います。
染宮弘和
前半部分は分岐が多い中をロードブックで指示されたカップに沿って走って行くのですが、違うワダチに入ってしまうと予期しないギャップがあったりして危ない。ナビゲーションは複雑で緊張しました。
望月裕司
今日はSS中にハイブリッドのエラーも出ませんでしたし、これまでの課題がある程度解決されたので、気持ち良く走れました。着座位置がホイールベース間にあるボンネットタイプはキャプオーバーに比べて振動が少なくて快適です。
濱井抄太郎
ハイブリッドの担当エンジニアとしてダカールに帯同しています。ラリー用ハイブリッド制御はレース専用チューニングのため、本番を走りながら調整してきました。エラーの件はノイズを抑えることで対策出来たようです。これからも熟成を続けて行きたいと思います。
ビバークで食事を摂る望月裕司
SSの様子を話す染宮弘和
ステージ3のハイライトを以下よりご覧いただけます。